ウォーターサーバーによる宅配水サービス『FRECIOUS(フレシャス)』を提供している富士山の銘水株式会社は、このほど日本初となるIoTウォーターサーバーを発売した。ユーザー宅の水ボトルの消費データをセルラー回線を通じて同社の「FMシステム」に送信。天然水が少なくなると最適なタイミングで自動再注文され、水ボトルの在庫管理などに煩わされず、快適に利用できるという。
今回発売されるのは「FRECIOUS Slat」と「FRECIOUS dewo bottle」の2機種で、すでに2018年12月5日から販売されているが、注目なのはAmazon Dash Replenishmentに対応している点。これは米国Amazonですでに行われている自動再注文サービスで、このほど日本初上陸のタイミングで同製品も対応させている。
水ボトルの残量をセンサーが検知して自動再注文される
発売当日、都内で行われた「FRECIOUS IoTウォーターサーバー」メディア向け発表会では、富士山の銘水・取締役事業本部長の小鹿大輔氏から、概要や展望などの話があった。

小鹿氏によると、ウォーターサーバー事業はインフラ産業として無料レンタルから販売へとシフトしているという。「現在、弊社の顧客の50%以上が購入へと切り替わっています。レンタルユーザーには一定の制約条件を設けており、今後ますます安心・安全のために機器を購入していただくことをお勧めしていきます」とコメント。

従来の同社ウォーターサーバー宅配水サービスは、水ボトルの在庫がなくなってから発注すると、到着までに数日かかっていた。小鹿氏は「利便性の追求を検討した結果、IoTウォーターサーバーの開発に至りました。そのタイミングでAmazonさんから声をかけていただき、Amazon Dash Replenishmentによる水ボトルの自動再発注サービスに対応することになりました」と説明。
「FRECIOUS Slat」と「FRECIOUS dewo bottle」の2機種は、水ボトルの残量が少なくなるとサーバーに内蔵されたセンサーが反応し、3Gのセルラー回線で同社の「FMシステム」へデータを送信する。FMシステムからAmazonへ注文が行われ、ユーザーへ注文確認のメールが送られて天然水が届くという仕組みだ。

なお、同社の従来品「FRECIOUS」シリーズは併売される。今回発売された2機種において、ユーザーは通信のための契約は不要で、電源を入れて登録すれば自動で水ボトルが届くというシンプルなシステム。
■グッドデザイン賞も獲得したスタイリッシュなウォーターサーバー

「FRECIOUS Slat」は通常85℃前後の温水を93℃前後まで再加熱する「リヒート機能」のほか、調乳に便利な70℃前後に保つ「エコ機能」、身体に優しい「常温水機能」など、多彩な機能を搭載したウォーターサーバーのフラッグシップモデル。水ボトル収納が下置き式のため、見た目にもスッキリとしたデザインとなっている。サイズは幅290×奥行き350×高さ1,110mm、重さ24kg。タンク容量は冷水1.5L、温水1.5L。

一方、「FRECIOUS dewo bottle」は横幅26cmとスリムなデザインで、日本の住環境にフィットするウォーターサーバー。明るさを自動感知する「スリープモード」や、「UV-LED殺菌機能」が搭載されており、衛生面でも安心感がある。また、一般家庭ユーザーをターゲットにしているためか、インテリアに溶け込む丸みのあるデザインとなっている。サイズは幅260×奥行き320×高さ1,250mm、重さ17.6kg。
どちらもプロダクトデザイナー・安積伸氏の手によるデザインで、高い機能性とハイセンスなデザインを両立しており、特に「FRECIOUS Slat」はグッドデザイン賞も受賞している。
同社では、この2機種を3年間で最低でも5万台の販売することを目標にしているという。
詳しくは「FRECIOUS」ホームページをチェック。