おもちゃ、家電、アプリにも! 意外と身近な存在「キッズデザイン賞」とは?

はじまったばかりと思っていた2019年も気付けば3月。年度末にあたる3月は、4月からはじまる新生活に備え、「買い物」に行く人も多いだろう。

そんな買い物の際に気になるポイントといえば、メーカー、価格、デザイン、クチコミ……と、挙げればキリがないが、「○○賞受賞!」や「○○賞に選ばれました」という文言に背中を押された経験はないだろうか。

……とは言え、「○○賞」というものがどんな賞で、どういった基準で選ばれているのかは存外知らないものである。

先日行ったショッピングモールでは、卒園・卒業、入園・入学シーズンということもあるのか、「キッズデザイン賞受賞」と書かれた商品を多く見かけた。

おもちゃ、家電、文具など、「キッズデザイン賞」の対象は多岐にわたる。調べてみると、アプリや建物、サービスも賞の対象らしい。

HPによると、キッズデザイン賞は『子どもや子どもの産み育てに配慮したすべての製品・空間・サービス・活動・研究を対象とする顕彰制度』だそうだ。

また、顕彰の対象は以下のように決められているらしい。

『すべての子どもは社会の宝であり、未来そのものです。キッズデザイン賞は、多様なステークホルダーとともに子どもの未来が持続的で明るいものであるように、「子どもたちが安全に暮らす」「子どもたちが感性や創造性豊かに育つ」「子どもを産み育てやすい社会をつくる」という目的を満たす、製品・空間・サービス・活動・研究の中から、子どもや子育てに関わる社会課題解決に取り組む優れた作品を顕彰するものです。ここでいうデザインは、「意匠」などの狭義のデザインだけではなく、「制度」「取り組み」などの広義のデザインまで含めたものが評価の対象になります。また、子ども用はもちろん、大人・一般向けに開発されたものでも、子ども子育てに配慮されたものであればすべてが対象となります。』

そんな「キッズデザイン賞」の募集が3月1日(金)から開始した。
2007年からはじまった「キッズデザイン賞」は、今年で13回目を迎え、応募数は累計4,549点、受賞作品は2,705点にのぼる。

「キッズデザイン賞」の応募部門、応募カテゴリーは以下のとおりだ。

■応募部門
・子どもたちの安全・安心に貢献するデザイン部門
・子どもたちの創造性と未来を拓くデザイン部門
・子どもたちを産み育てやすいデザイン部門

■応募カテゴリー
・プロダクト
・アプリケーション・サービス
・建築・空間
・コミュニケーション
・調査・研究

スマートフォンの普及やアプリ増加を背景に、昨年、応募カテゴリーに「アプリケーション・サービス」が追加された。

昨年の優秀賞(少子化対策担当大臣賞)に選ばれた「ベビーカレンダーアプリ(株式会社ベビーカレンダー)」も「アプリケーション・サービス」のひとつである。

【作品の概要】
「ベビーカレンダーアプリ」は、妊娠中のプレママ・子育て中のママとパパに医師・専門家監修の安心かつ信頼できる妊娠・出産・育児の情報を提供することで、ママとパパが安心して赤ちゃんを産み、笑顔で子育てできるようサポートをします。

「アプリケーション・サービス」の他にも、優秀賞(経済産業大臣賞)の「MESH(ソニー株式会社 MESHプロジェクト)」など、子どもの頃からプログラミングなどの最新テクノロジーに触れられるおもちゃやサービスが注目を集めている。

【作品の概要】
MESH(メッシュ)は、様々なアイデアを形にできるツールです。センサーやスイッチなどのブロックと身近なものを組み合わせ、プログラミングによって仕組みを作ることができます。これからの時代に必要な、新しい仕組みを生み出す創造力や、身の回りの課題を解決する思考力などを、手を動かしながら楽しく身につけていくことができます。

そして、数々の応募作品の中から去年の最優秀賞(内閣総理大臣賞)に輝いたのは、子どもの安全を考えた留めやすく外しやすい衣類用線ファスナー「QuickFree(YKK株式会社)」であった。

【作品の概要】
ファスナーのスライダー部品を改良することで、ファスナーの開製品の操作がしやすくなりました。操作性の向上によって子どもが一人で衣服を着脱することを助け、親も着せやすくなります。また、左右に一定の力が加わるとスライダーが外れてファスナーが開く解放機能を備えています。

まさに「ありそうでなかった」デザインであるこの作品の受賞理由は以下のとおりだ。

『子ども服のフードが、すべり台等の遊具やドアノブに引っ掛かることによる、首絞まり事故は状況によっては重篤化する可能性がある。子ども用衣料(ひもの安全基準)のJISが制定されるなど、官民あげての対策が進められているが、本製品はファスナーの改良という従来にないアプローチで、安全性向上に貢献するものである。荷重が加わっても外れない工夫に取り組んできたファスナーが、「外れた方がよい場合もある」ことに気づいたことでデザインと機能に新たな方向を示した好例である。多くの衣類や装具に採用されることでファスナーの概念を覆す可能性を持つ、最優秀賞にふさわしい取組である。』

「キッズデザイン賞」を受賞した商品(作品)や取り組みは、メディアなどで広く紹介されている。
「第13回キッズデザイン賞」の募集期間は2019年3月1日(金)から5月10日(金)だ。
IoTやAIなどのテクノロジーがより身近になってきている今年の「キッズデザイン賞」にどんな作品が集まるのか、今から目が離せない。

参照:https://kidsdesignaward.jp/
画像出典:特定非営利活動法人キッズデザイン協議会