アジア最大規模の福祉機器の展示会「第45回 国際福祉機器展」にLIXILが出展

去る10月10日(水)~12日(金)、東京ビッグサイト(東京都江東区有明)で世界の福祉機器を一堂に集めた「第45回 国際福祉機器展」が開催され、14か国1地域から560社を超える企業・団体が出展。株式会社LIXIL(東京都千代田区)のブースでは、今月発売となった車いす対応キッチン「ウエルライフ」をはじめ、門扉などのエクステリアから、玄関や室内建具、さらにはトイレや浴室、キッチンなどの水まわりに至るまで、快適な住空間を実現するための幅広い商品の数々が披露された。

そもそも「ウエルライフ」とは、日常生活で車いすを使う人や、立ち仕事をつらいと感じる人が、座ったまま快適に料理ができるよう配慮されたシステムキッチンのこと。1988年の発売以来、大幅なモデルチェンジはほとんど行われてこなかったそうだが、近年、社会の高齢化に伴い、身体が不自由な人が増えつつあるなか、実際に車いす生活を送るLIXIL社員の意見も取り入れ、フルモデルチェンジに踏み切ったという。

いざ車いすに乗ったままキッチンを使用するとなると、どうしても手が届く範囲が限られてしまうという難点がある。だが、キッチン台の奥行きを65mから60㎝に短縮したり、シンクも15cmと浅めに変更したりすることで、そういった問題点をひとつずつクリアしていくことができたのだそう。

また、一般的には機能性を重視するとデザインがおろそかになりがちだが、今回のリニューアルにあたり、扉のカラーも全2色だったところから全19色まで選択肢が大幅に増え、インテリアや好みに合わせて、自由にセレクトできるようになったという。

そしてなんといっても一番大きな特徴は、通常は排水と収納に用いられるコンロ下が、足元をさえぎらないオープン設計になったこと。73㎝から85㎝まで、1㎝刻みで個人の体型にあわせて高さが設定できるため、料理の下ごしらえや加熱調理、洗い物の際にもスムーズな横移動が可能になり、使い勝手がこれまでよりはるかに向上しているのだ。

さらには、リモコン操作で手の届きやすい位置に収納棚を上げ下げできる「オートダウンウォール」や、水栓上部のセンサーに手をかざすだけで水を止めたり出したりできるタッチレス水栓「ナビッシュ」のほか、天面で操作できる「グリルレスIHヒーター」や、引き出し式の「食器洗い乾燥機」などの最新機器も採用。車いすの使用の有無に関わらず、誰もが安全に使える最新式のキッチンへと様変わりしたのが一目瞭然なのだ。


実際の使い勝手の良さについては、LIXIL製品が完備された家に暮らす、車いすに乗った女性が、友人と共に夫の誕生日パーティーの準備をする、という寸劇を通じ、来場者に便利で快適なライフタイルがわかりやすく紹介された。

エクステリア部分にあたるスライド式の門扉は、通常よりも開口幅が広くてノンレールのため、車いすやベビーカーの出入りもスムーズだ。玄関扉には、引戸が自動で開閉する「リニアスライドシステム」が搭載されており、最小限の動作で扉の開け閉めが可能。センサーに反応すると途中でドアが一旦停止するため、挟まれる心配もない。

部屋からバルコニーに出る際にも、後付けできるアタッチメントにより、サッシ下枠と外側との間の段差を解消できるので、段差に足をとられてつまずくこともない。メンテナンスが簡単な人工木デッキにライト付きのスロープを設置すれば、暗くなってからの出入りの際にも安心だ。

室内の照明のオン・オフなど、事前に登録した家電や建材を一括で自動操作できるIoTホームリンク「ライフアシスト」も、今回のLIXILブースの展示の見どころのひとつ。スマホのアプリを使えば、外出先から自宅の状態確認ができるうえ、エアコンのスイッチを入れたり、お風呂を沸かしたりといった、家電のオン・オフなどの遠隔操作も可能。
寸劇の中でも、室内に設置されたスマートスピーカーへの呼びかけで、実際にシャッターの開閉を行う様子も実演。

今回展示された「ウエルライフ」や「ライフアシスト」といった商品やサービスを通じ、「多様性の尊重」を目指してさらなる生活の質の向上に取り組んでいくというLIXIL。
幼い頃に思い描いていた「未来の暮らし」が、もはや現実のものになりつつあるのだ、ということを痛感させられた展示会だった。