freeeが東証マザーズ市場に上場!
自動化機能でLTVの向上を目指す

クラウド会計ソフト「freee」を提供するフリーは2019年12月17日、東証マザーズ市場に新規上場した。公募は543万5200株。初値は公開価格2000円を25%上回る2500円だった。上場に伴い、同日都内にて報道陣向け発表会が実施された。


記者会見にはfreee株式会社CEO佐々木大輔氏が登壇。Googleやスタートアップでのマーケティングの経験を通じて、日本のスモールビジネスにおいては経理・給与計算などのバックオフィス業務が本業を圧迫しているという課題に直面してきたという佐々木氏。この課題を解決すべく2012年にfreeeを創業。「クラウド会計ソフトfreee」をリリースした。同社がクラウドERP(統合業務システム)の提供を開始した当時は市場において斬新な取り組みであったが、イノベーターの支えもあり現在では15万社以上が利用するという。


統合型クラウド会計ソフトとしてユニークな価値を提供し続けるfreee。AIによる自動仕訳やERP上での会計帳簿、財務データの可視化など利便性も特徴と言える。


SaaS型会計ソフトのサービスでスタートした同社だが、現在は人事労務管理や起業サポートなども展開。「スモールビジネスがテクノロジーを活用することによって大企業よりも強くなれるチャンスがある」と佐々木氏は話した。ARR(サブスクリプション)による売上は年平均2倍で成長。2020年6月には57億7400万円の売上を見込むとのこと。

さらなる収益性の拡大を見据えて、佐々木氏は顧客生涯価値(LTV)についても強調。顧客満足と深く関連するものとして「業務の自動化」を重視するという。例えば会計業務においては、請求書の自動発行や、銀行口座の入金確認や未払いの督促なども簡略化できるとのこと。クレジットカード明細やレシート画像の自動取り込みも実現させた。
「ユーザーがどこまでfreeeを活用しているか徹底的に調べ、ユーザーの手作業を可能な限り削減した」(佐々木氏)


同社の主力商品であるクラウド会計サービスは、国内市場では55%のシェアを占める。さらに国内中小企業バックオフィス市場においてもさらなる成長を見込む。


また新たな価値を世の中に提供していく上で、以下の3点を重視すると発表した。

【ミッション・ビジョンへの重要視】
短期的な利益よりもミッションへの適合性やビジョンの実現を優先させ、中長期的な成長と収益性を最大化させる。
【本質的な価値を届ける】
ユーザー企業の本質的な課題への洞察、本質的な課題解決を可能にする技術への投資を継続し、中長期的な顧客への価値の創出を重視する。
【組織・人・人の成長】
社内メンバー一人ひとりの潜在的な力や可能性を大切にし、互いに学び高めあうことができる組織であり続ける。

独自性の高いプラットフォームを軸に東証マザーズ市場に新規上場したfreee。今後日本のFintech市場をどのように牽引していくのか、その展開にも注目したい。