「起業」は若者だけのものじゃない!シニア層の起業意識の現状とは?

2018年の副業解禁など昨今の働き方改革などで、旧来の仕事のやり方も大きく変わりつつあるが、会社に勤めるのではなく自ら「起業」するという選択肢も珍しくは無くなっている。その「起業」は若い層が中心になっていると思いきや、興味深い調査結果が発表された。

ベンチャー企業やフリーランスに重宝されているクラウドサービス「クラウド会計ソフトfreee」や「人事労務freee」を運営するfreee株式会社による20~69歳の有職者男女900人に対して行った「起業」に関するアンケート調査では、シニア層の4人に1人が「起業」に関心があると回答。世代別に見れば、30代の42.4%を筆頭に20代の39.5%、40代の37.4%に続きシニア層(50代以上)は28.7%となっている。数値的には若い世代にはまだ及ばないものの、3年以内に「起業」を実現したいか? という具体的なアンケートでは全世代トップとなる32.1%の回答が。会社員として円熟期に入っている50代はもちろん、かつての定年となる60代以降に新しい挑戦として「起業」するという選択肢が、今後一般的になっていくのではないかと分析されている。

「起業」の理由は全世代通じて「自由に仕事がしたい」というものが最も多く、収入を増やすため、趣味や特技を活かしたいという理由が続く。シニア層も仕事に自由を求めての「起業」理由が多いが、退職後に年金以外の収入を得たいからという具体的な理由も上位につけている。年金制度の崩壊が叫ばれて久しい中で、近いうちにもらえるはずの年金に不安を感じ、自らの手で収入源を得ていきたいという事情が垣間見えるだろう。

さらに定年後にも社会とのつながりがほしいという理由も一定数あり、収入とは別軸で生きがいや人生の充実を得たいというシニア層の思いも伺える。

また「起業」に関する不安要因や踏み切れなかった理由についてもアンケートされており、全世代で半数以上が自己資金不足を挙げている。「起業」の仕方がわからないという20代に対して、シニア層はその不安は全世代でもっとも低く、資金面の不安や現状の収入源の問題さえ解決すれば実務面での不安は少ないという結果に。

「起業」したい職業に関するアンケートでは、シニア層は小売業とコンサルタント業がともに13.7%でトップ。続いて飲食業の13.3%、教育・学習支援が10.0%となっており、これまでのキャリアを通じて得たノウハウを活かした職種に目線が向けられていることが明らかになった。


とはいえ、まだまだ「起業」に対する社会的なハードルの高さや成功の実感も多くはないというのが実情のようだ。「起業」して成功している人が周りにいるかという設問には、20代は36.2%がいると答えているものの、シニア層では22.2%と低い。

人生100年時代とも言われるようになってきた令和の新時代。50代から60代でも人生の折り返し地点として、経験を活かした自分なりのやり方で、社会とつながりを持ってやりがいや収入を得ていく人生が当たり前になっていくのだろうか。働き方やセカンドライフも過渡期を迎えている中で、いかに自分の人生を切り開いていくのかが大事になってくるはずだ。